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敬老の日によせて

今日は敬老の日。

ということで、常日頃の感謝の気持ちを実家の祖父に伝えるべく電話をかけてみたら珍しく本人が出てくれました。


祖父は御年88歳、若い頃は山で炭焼きを生業とし、第2次世界大戦中は満州へ行った経験もある大正生まれの人。


今から10年近く前に腰を患い、ヘルニアになってしまったりして入退院を繰り返し、今もなお痛みが酷かったピーク時は過ぎたものの完全な健康体とはいえず、私が小さい頃に覚えていた元気な姿と同じとはいえません。

しかしながら全くの寝たきりというわけでも、またボケてしまったというわけでもなく意識はしっかりした人です。

が、これといった趣味というものも無く、前みたいに体が思うように動かせないというジレンマが彼の生きる気力というかやる気というか、好奇心といったものをどんどん弱めてしまっていることもまた確かなようで、実家に帰るたびにそんな祖父の姿を心配しながら眺めていました。

でも、今年のお盆休みに実家に帰省した際、3度の食事のたびにちゃんと台所に現れてご飯茶碗1杯分は必ずおかずと共にもくもくと食べている祖父の姿を見ていると、「ああ、この人は生きることを諦めてはいないんだな」と随分と安心したものです。

考えてみれば色々と病気をしながらも、そうやって全くの寝たきりにもならずしっかりした意識で生活をしてくれているおかげで(一緒に暮らしている父や母にはそれでも相当な苦労があるのは十分承知ですが)、私もこうして離れた所で自分のことだけを考えて目標に向かって生活が出来るんだということを、やはり祖父には感謝の気持ちを持たないわけにはいきません。

今この世の中、そういった家族間での悩みやトラブルが原因でいくつもの事件が起きていることは確かで、連日メディアでも取りあげられています。

事件として明るみには出ていなくても、現実問題身近でもそういったことが悩みの種になっている人は沢山います。

そんな世の中にあって、やはり自分は幸運なんだと思わされるのです。
母や父や祖父が健康で元気でいてくれているからこそ自分もやりたいことがやれている。
ありがとうという気持ちと、だからこそ、元気でいて欲しいというちょっとしたエゴイズム交じりの希望と。

そんな思いを伝えられたらと。


色々と話をしているうちに今現在の祖父の状態、考えていること、などが少しずつ分かったような気持ちになって、本人にしてみれば失礼な話だとは思いますが自分が思っていたよりもずっとこの人はちゃんとものを考えているんだ、と思い知らされました。

そうしているうちに話は去年亡くなった祖母のことへ。


「今でもばばちゃが隣にいるみでな気がして、話しかけてしまうことがあんなよ」

「そりゃそうだごで。ばばちゃはいつでもじっちゃのこと一番心配してたんだから、今だってきっとそばにいるよ」

「んだなだ」

「じっちゃだって、ばばちゃのこと一番好きだべした?」

「好きだ」


それはとても力のこもった声で、これまで祖父の口から聞いた言葉の中でも一番男らしくカッコイイ声でした。


話をしているうちになんだか抑えられなくなり、泣きながら祖父への思いを伝えると、ただ「ありがとう」と黙って私の話を聞いてくれていました。



そうしているうちになんだか、小さい頃に面倒をみてくれていた祖父の、私を見守ってくれていたあの大きなあたたかさ、というか、十数年間すっかり忘れてしまっていた私と祖父の間にあったあの空気感がすうっと甦ってきたような気がしたのです。



ああ、これでよかったんだ、こうやって話をすれば、ちゃんと意思の疎通ができるんだよね。


電話って不思議です。こういう話は、もしかしたら面と向かってだったら話せなかったかもしれない。祖父と話していて自然と涙が出てきたなんて経験は今まで一度も無かったから。


家族、というのはあらゆる人間関係の中でも一番フクザツで、且つ避けては通れないものなのではないか、と思います。近すぎるが故に争いも起きるし、傷つけ合えばその傷は深い。

でもお互いをいたわり、愛すればその力は絶大で、その人の全てを支える原動力にもなる。

だからこそ程よい距離感も大切になってくる。

うーんムズカシイ。

でも今日、この敬老の日をきっかけに祖父と沢山貴重な話ができて本当に良かったです。

そんな祖父に、自分も何か喜んでもらえるようなことをしたいな、やっぱりあれしかないよなと心に決めた昼下がり。


最後に、全く関係ないけどなんか気に入っている写真。

baetu.jpg

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ami et soi

Author:ami et soi
小さい頃からバッグが大好きで、とうとう自分でも作るようになってしまいました。

 でも今は、バッグ作りを通して伝えたいことがあります。
 いろいろな想いを、ここに綴っていこうと。

ami et soi  「ともだちとわたし」
並べかえると、わたしのなまえ。

☆作品をちょこちょこ作っていますので「カテゴリ」の「ami et soiの作品」のエントリをご覧くださいませ。オーダーもやります。作品の色違い等も受けられます。

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